恐竜の島・化石の島

~白亜紀の地層もあらわな化石の島~

熊本県天草市の離島の町である御所浦は、大小18の島からできています。
島を造っている岩石は、地層と呼ばれ、大昔に海や川に運ばれた礫・砂・泥が幾重にも重なった後、時間をかけて固まったものです。
御所浦の地層は大きく分けてふたつ、白亜紀と呼ばれる恐竜の生きていた時代と、恐竜が絶滅した後の時代の地層があります。その両方の地層に、古代に生きた生物の死骸や生活の痕跡である化石が含まれているのです。

御所浦で化石がでることは、研究者に90年以上前から知られていました。
当初、“三角貝”とよばれる二枚貝が有名でしたが、研究が進み、御所浦の広い範囲に貝類やアンモナイトなどの化石が豊富に含まれることが分かりました。
そして、1997年(平成9年)に御所浦島南方の京泊とよばれる場所で最初の恐竜化石が発見されます。
この恐竜の発見により、御所浦は一躍有名になりました。


恐竜発見の年、1997年7月に御所浦島開発総合センター内に「御所浦白亜紀資料館」が設置されました。
御所浦町の化石を一堂に展示して、多くの方に見てもらうのが目的です。
今、御所浦白亜紀資料館では、日本最大級の肉食恐竜の歯、草食恐竜イグアノドン類の骨、日本最古の大型ほ乳類の化石などの御所浦町で見つかった化石を始めとし、白亜紀の恐竜やアンモナイト類、貝類などの化石、新生代のほ乳類、貝類、植物の化石など、天草で見つかった化石を中心に約850点が見学できます。恐竜レプリカでは、ステゴサウルスやプロトケラトプスの全身骨格、タルボサウルスやティラノサウルスの頭骨などの展示もあります。
また、常設ではありませんが、毎年夏の企画展では、ティラノサウルス、アロサウルス、ディプロドクス、ステゴサウルスなどの大型恐竜の全身骨格レプリカを見ることができます。

自然豊かな御所浦には、島のあちらこちらに地層や化石の観察に適した場所があります。現在、町の20カ所以上に解説の看板がたち、現地で化石や地層の観察について学習できるようになっています。また、「恐竜の町」に因んで、恐竜などのオブジェが町のところどころに設置され、子供から専門家まで楽しめます。

野外観察地点でもっとも人気なのが「花岡山化石採集場」でしょう。
白亜紀資料館で受付けをすると化石を採集することができます。ハンマー・資料は有料ですが資料館で借りることができます。また、資料館から徒歩5分で到着できる近さも魅力でしょう。
化石の採集以外には、直径60cmのアンモナイト化石が見られる牧島の「アンモナイト館」、見事な貝類化石をふくむ大岩を展示した「ニガキ化石公園」、アンモナイト化石と360度のパノラマが見て楽しめる「烏峠展望所」、船のクルージングでみられる高さ200mのカラフルな地層の崖「白亜紀の壁」などもおすすめです。



御所浦の地層・化石・自然のことなら御所浦白亜紀資料館にお問い合わせください。天草で唯一、自然系学芸員のいる資料館です。
御所浦白亜紀資料館のスタッフ一同、心から皆様の御来島をお待ち申し上げております。



■御所浦白亜紀資料館 〒866-0313 熊本県天草市御所浦町御所浦4310-5
TEL: 0969-67-2325 FAX: 0969-67-2359
http://gcmuseum.ec-net.jp/